持っているだけで財産を吸い上げていく恐怖の負動産。使用用途もなくただただ維持コストと固定資産税を支払い続けている。しかし売却しようにもそのような負動産の購入者などいるわけもありません。
しかし負動産は持っているだけでもリスク。不動産を所有している者には所有者責任が発生することになり雑草が伸びているのであれば草を刈ったり木が倒れそうであればあらかじめ木を切ったりしなければなりません。もし万が一所有している物件が原因でケガをさせたりでもしたら賠償義務が発生。負動産は維持コストや税金だけが問題ではないのです。
そこでこの記事では負動産の恐るべき実態とその特徴、さらには活路までご紹介。ぜひ最後までご覧ください。
資産を奪う…負動産とは?
負動産とは使用用途もなくただただ維持コストと税金を発生させるだけの負の資産。売りたくても売れず、貸したくても借り手がいない。所有権を放棄することもできません。
負動産の一例としては田舎にある空き家や使っていない農地などが挙げられます。元々は不動産だったのにもかかわらず恐怖の負動産へと化けてしまう理由として建物の劣化や周辺環境の変化などがあります。
また負動産を所有する負担は金銭的なものだけに留まりません。実際に現地へ行き建物の状況を確認したり、必要であれば修繕したり、雑草を刈ったりと多くの作業を行う必要があります。そのため負動産を所有すると時間的にも金銭的にも大きなマイナスとなります。
維持・管理に時間的にも金銭的にもコストがかかる
冒頭部分でもお伝えさせていただいたように不動産所有者には所有者責任が発生します。もしお手持ちの不動産が原因で相手をケガさせてしまった場合は民法第717条により損害賠償義務が発生。たとえば庭の木が倒れて相手にケガをさせた場合などに該当します。
またそういった空き家は残念ながら不法投棄される確率も高まります。不法投棄する方が悪いですが、残念ながらこの場合においても所有者責任を負わなければなりません。不法投棄が原因で害虫などが大量に発生することもあり、そのような場合は物件所有者が適切に対処する必要があります。
このように負動産を所有することでやらなければいけない作業が多く増え、それに伴い金銭的負担も重くなります。時間・お金ともに吸い取っていく負動産は恐怖でしかありません。
固定資産税や最悪の場合、罰金まで発生
固定資産税は不動産を所有している以上必ず発生する税金です。たとえ負動産だからといって免除されるものではありません。
しかも2015年に施工された「空家等対策の推進に関する特別処置法」の影響により安全上危険となる恐れがある物件や著しく景観を損なう物件を「特定空き家」に認定。固定資産税が通常の6倍近く発生します。
特定空き家の認定は市区町村が行います。市区町村は空き家特措法に基づき空家等対策計画を作成。その中で空き家の実態調査を行い、特定空き家の認定の可否を決定します。特定空き家に認定されると最初に助言や指導が行われ、それでも改善しない場合は書面による勧告を行い、その後固定資産税の納税金額が一気にUP。その後市区町村から空き家の所有者に対し改善命令が出され、それでもなお改善しない場合は50万円以下の罰金まで発生します。
最終的には行政代執行となり強制的に空き家の解体などが行われ、最終的にかかった費用は物件所有者へ請求。このような事態に陥らないためにも空き家は適切に管理しましょう。
負動産の特徴とは?
持っているだけで資産をどんどんと吸い上げる恐怖の負動産。ですが、負動産には共通点がありました。ここでは負動産の特徴をご紹介します。
立地が悪く駅から遠い
建物の価値を決めるのは立地と言っても過言ではないほど立地は大切です。駅からの距離はもちろん重要な要素ですが、それ以外にも周辺にスーパーがあるか、学校があるかなどその土地の住みやすさも大きく物件価値に影響を与えます。
またバス停ではなく電車の駅が近くにあることが重要です。賃貸の場合はたとえバス停が近くても鉄道駅が近くなければ大きくマイナス。物件価値が下がってしまいます。
歴史を感じるほど築年数の経っている物件
やはり築年数が経つにつれて徐々に物件価格や賃料は下落していく傾向です。そのような物件を売却しようとしてもほしいと思う人は限られてきます。
古くても立地条件が良かったりと一部の例外もありますが、古くなればなるほど負動産へと近づくと考えるべきでしょう。
間取りに難がある物件
昔は和室が当たり前の時代でした。しかし時代も変わり、今やフローリングが当たり前の時代です。
時代の変化とともに和室の需要も減りつつあり、それに伴い和室物件の価値も下落しています。このように時代に合わない部屋や間取りになると不動産価値が減少し、負動産へと近づいてしまうのです。
ではこのような物件を抱えてしまった場合はどのように対処すれば良いのでしょうか。
負動産の活用方法を紹介!
これまでに負動産の特徴について解説させていただきました。負動産は本当に活用価値がなく、資産を吸い上げていく恐ろしいものなのでしょうか。実は負動産にも活路があったのです!
リフォームして負動産から不動産へ!
リフォームは負動産を不動産へ変えるのに効果的。立地はどうすることもできませんが、和室をフローリングへリフォームしたりバランス釜のお風呂を給湯器の最新設備へリフォームしたり、和式トイレを洋式トイレへとリフォームしたり。
リフォームする際の初期投資は必要ですが、それだけで物件価値を大きく向上することができ評価額アップや賃料アップを期待できます。
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いかがでしたでしょうか。この記事では持っているだけで資産を吸い上げていく負動産の恐るべき実態とその対処法について解説させていただきました。
負動産をそのまま保有していても良いことなどひとつもありません。負動産問題はいますぐにでも解決するべきです。
ぜひ本記事でご紹介させていただいた方法を駆使し負動産を資産へしていきましょう!